【勝沼氏館】

勝沼氏館は甲府盆地の東、鳥居平麓を占め、笛吹川の支流である日川の断崖を利用して築かれており、対岸を往時
の往還が、また館のすぐ西を南北に鎌倉往還が通過しており、交通の要衝であった。
勝沼氏は信玄の父である武田信虎の弟信友、その子信元の家系である。信友は信虎の信頼厚く、御親類衆として
武田軍団の一翼を担っていた。
その信友はこの地に館を構え、交通、経済の中心地、そして郡内方面への押さえとして、中核的役割を果たした。
その為、館ではあるが守りの意識がかなり強い縄張りとなっている。
信元の代になり永禄3年(1560)逆心の疑いをかけられ、信玄によって滅ぼされた。